スパイダーマン2/10点:神映画。DVD購入決定

【あらすじ】
 
 前回のグリーン・ゴブリン事件から数年後。
 ピーター・パーカーは私生活の傍ら、スパイダーマンとしてNYの平和を守る、忙しいながらも充実した毎日を過ごしていた。
 しかし、そんな彼もごく普通の青年の一人。憧れのMJ、親友ハリーとの人間関係や、学生生活もままならなくなり、ヒーローを続けることが次第にピーターの重荷になり始める。自分の人生を取るのか、ヒーローとして人々の生活を守るのか…。
 迷い、葛藤した挙句にピーターが出した答えとは?

【感想】
 
 世界共通のティーンエイジャー代表、スパイダーマンことウジウジピーター君の成長物語2作目。
 1作目から溜めに溜めたフラストレーションをクライマックスで一気に爆発させた、10点満点に相応しい大傑作でした。
 
 前作に引き続き、兎に角キャラクターが人間臭く、本作での相手役(前作同様、心情的に「敵」とは言いたくない…)であるドックオクですら、実に魅力的に描かれています。今回のテーマは「挫折を通じた成長」と行った所でしょうか。
 
 VFX面で言えば、ドック・オクとの格闘シーンは映画史上に残るであろう素晴らしさ。
 壁を床のようにして縦横無尽に闘う二人を捉える、さらにアクロバティックとなったカメラワークは見とれるほかありませんし、ドック・オクの攻撃時には、必ず何本かのアームを接地させていたりと、細部へのこだわりも好印象。
 
 シーン的な面でも、ドック・オクの誕生シーンでは、サム・ライミ監督が元々ホラー映画監督であることもあって、非常に緊張感のあるシークエンス(でも血は一滴も出ない)となっていたり、エレベータで地上に降りるヒーローの気まずい表情(見えませんが)や、編集長の早口など、喜怒哀楽の感情を大いに揺さぶられるシーンの連続で、退屈とは無縁の映画となっています。
 恐らく、監督も大いに楽しみながら仕事してるんだろうな〜、と映画の端々から感じます。
 
 本筋に加えて、こういった枝葉の部分も小ネタが効いていて楽しい。
 これぞハリウッド映画!!と言う大傑作でした。未見なら前作と併せて是非!

【蛇足】

  • トリチウムとか無くてもそのアームで巨額の富築けるでしょ…。
  • 編集長の「ドック・オク(指をパクパクさせながら)」のシーンがやたら心に残る。ドック・オク。
  • 本作のMJのビッチっぷりは異常。もうちょっとこう、見せ方があるんでは…。