HEROES/7点:良作。映画館で観ても損はない
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【あらすじ】
あるときを境に、世界各国で平凡に暮らす人々が、不思議な能力に目覚めはじめる。
驚異的な回復能力、心を読む能力、自在に空を飛ぶ能力など…。
きっかけもなしに、不意に自分の中に芽生えた力に驚く彼ら。
東京に住むしがないサラリーマンのヒロも、その一人だった。
時と空間を自由に渡り歩く能力に目覚めた彼は、運命に導かれるように未来のNYへ転移する。
そこでヒロは、大規模な爆発によって、一瞬にしてマンハッタンが瓦礫に変わる瞬間を目撃する。
危機一髪、現在へ戻った彼は、世界の破滅を食い止めようと、未来のNYで手に入れた『自分が描かれた』コミックを手掛りに、アメリカへと旅立つ。
そこで待ち受けている運命も知らずに…
【感想】
力に目覚めた人々の生き様をテーマとした海外ドラマシリーズ。
別に"ヒロ"一人が主人公というわけではないのですが、我々日本人向けの説明と言うことで、ヒロにスポットを当ててあらすじを書かせて頂きました。(ストーリーに一番深く絡むエピソードですしそんなに的外れでもないはず。)
物語は、マンハッタンでの大爆発を食い止める、と言う話を主幹として、連続殺人犯との戦い、謎の組織からの逃亡劇、マフィアとの闘争、各々の主人公の成長劇などの数々のエピソードが有機的に絡み合いながら進行します。
多くの魅力的なキャラクターが織り成すストーリーは、群像劇として出色の出来。
はじめはエピソード毎の独立性が高い為、頭の切り替えを頻繁に行う必要があって混乱しますが、各主人公紹介が終わった頃から(『スタンド使いはお互いに引かれあう』よろしく)、思わぬところでお互いのストーリーがリンクし始め、ひとつの目的にまとまっていくので、グイグイと話に引き込まれていきます。
しかも毎話、続きが気になる場面で話が終わるので、ついつい『もう一話だけ…』となってしまいます。
まさに製作者側の思う壺ですね。
特殊能力自体はどこかで見たようなものが多いのですが、使い方に工夫やユーモアがあり、観ていてなかなか夢が広がります。
特に、あらすじで書いたヒロのシナリオでは、ジョジョの『オインゴ兄弟』に良く似たプロットや、『ザ・ワールド』的な演出等、日本のコミックに影響を受けたと思われるシーンが多く、かなり楽しめました。
自分だったらこの能力で○○するのに…、こういう使い方もあるのか〜!、そんな使い方すんなよ!などなど、元々平凡な人間が主人公なだけに、どなたでも感情移入しながら楽しめると思います。
…と、基本的にはすばらしいドラマなのですが、肝心のクライマックスが少々不完全燃焼気味だったので1点減点。
お互いの弱点を補いあって、長所を伸ばし合って危機に立ち向かう、と言う燃えプロットなら10点満点だったのですが…。
そう言った展開は次シーズン以降、と言うことなんでしょうけど、なんだかただ集まっただけ、と言う感が否めず、残念感が漂ってました。
ジョジョやX-MEN、ファンタスティック・フォーなどの特殊能力物が好きな方にはオススメのシリーズです。
(ただ、あくまでもドラマ重視でバトル表現は最小限なので勘違いなさらない様…)
なんだかんだ言って、シーズン2も楽しみにしてます!
【蛇足】
- 個人的にはDLの能力が超欲しい。あの能力使ってプッシャータイプのメダルゲームのメダルを一度ごっそり落としてみたい…。(スケール小さい)
- "ハイチ人"の能力が最後まで分からない。マインドアサシン的な部分は良いとして、能力無効化も持ってるの??
- "お父さん"のエピソードは泣けるっす。。。・゚・(ノД`)・゚・。
- 奥さんにジョジョ読んだ方が良いよ!って言っても、『絵が嫌い』ってつっぱねられるんですが、どうしたら読んでもらえるか皆様知恵を貸して下さい。(文庫版が全巻有るのに…)
- ヒロが剣の扱いを訓練するシーンで奥さん(剣道部出身)が隣で爆笑してた。ここ笑いどころじゃないよ?(´・ω・`)
- 毒々しい原色ネオンの並ぶ飲み屋街、ビル屋上で一糸乱れぬ準備運動をする会社員達、たどたどしい同僚の日本語(例:『オイ、オマエー』)、何が何でも日本刀最強!、などの勘違い日本の表現も、おもしろポイントでした。外人さんのニンジャ・サムライ好きは異常。