ファイナル・デスティネーション/6点:佳作。レンタルで見て損はない
- 出版社/メーカー: ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
- 発売日: 2006/01/25
- メディア: DVD
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【あらすじ】
フランスへの修学旅行の為、空港の待合室に集まった学生達。
その中の一人のアレックスは、搭乗直前に、搭乗する飛行機が爆発する、と言う妙にリアルな夢を見る。
ただならぬ嫌な予感を感じたアレックスは、パニック状態になり搭乗を拒否。
仕方なく、アレックスと彼に同行した6名のクラスメートを残し飛行機は離陸するが、直後、爆発炎上してしまう。
一命を取りとめた彼らだったが、それは、彼らもそこで死ぬはずだった、と言う運命を捻じ曲げる行為だった。
辻褄を合わせるように、次々と生命の危機に襲われていくアレックス達…。
果たして、『運命』を出し抜き、生き残ることは可能なのだろうか?
【感想】
姿形の無い『死の運命』から逃れる為、若者達が知恵を絞って運命を乗り越えようとするホラー(?)サスペンス。
この作品の前提条件を描く前半部は、ホラー色が強いのですが、主人公達が『死の運命』の存在を受け入れ、抵抗し始める後半は、限られた情報から運命の回避方法を推測する、と言う、サスペンス映画の様相を呈してきます。
序盤から縁起の悪い演出が大量に映し出され、不安を目いっぱいに煽った後に、予想通りのショッキングシーンが展開される、と言う流れで物語への求心力は抜群。
その後、観客は登場人物がいつ死ぬのか、常にビクビクしながら鑑賞することになります。
"死の予兆"に警戒しても、運命(脚本)は一歩上手。身の回りに潜む危険がリアルに感じられ、観ていて大変疲れる映画になっています。
思わせぶりなアイテムが直接の死因にならない、『風が吹けば桶屋が儲かる』ピタゴラ的な死因のまどろっこしさも魅力の一つ。
何かがはじまるまでのドキドキハラハラ、何かがはじまってからのドキドキハラハラ、と、2種類の楽しみ(疲れ)を感じることが出来ます。
確かに僕自身、死の運命を回避した事(自覚)は無いので、無理に運命を変えてしまったら…と考えると、『作り話だ』と断言できない題材であるのも事実。そういった意味では、遠いようで身近な恐怖を味わえる作品です。
始めは謙虚、かつ自然に忍び寄ってきていたのに、後半はなりふり構わず直接的に殺しに来るという、『死の運命』の妙な人間くささには笑えますが。
死ぬほど面白い!と言うわけでは有りませんが、斬新なプロットと、意外性のある展開に退屈はしないはず。
ホラー好きの方も、ミステリーやサスペンス好きの方も、気軽にドキドキが楽しめる作品となっておりますので、ご興味のある方はご覧になってみては?
【蛇足】
- オバケが苦手な奥さんも特に問題なく観れてましたので、ホラーではないみたいです。
- この映画で飛行機嫌いに拍車がかかった。公共の交通機関に乗るときは座席のテーブルを確かめる癖が。。。ある意味トラウマ。
- バスがズドーンのシーンにはびっくり。こけおどしだけど。
- 死の予兆が実際に見えたら、疲れて疲れて仕方ないんじゃないでしょうかね?
- レンタルDVDの特典に、本編からカットされたシーンが入っていましたが、カットして正解と思えるような、緊迫感のないシーンでした。取捨選択は重要ですね。