T.M.N.T ミュータント・タートルズ/5点:暇つぶしにどうぞ

ミュータント・タートルズ -TMNT- 特別版 [DVD]

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【あらすじ】
 
 ラファエロミケランジェロ、ドナテロの3人の亀忍者達は、タートルズのリーダー、レオナルドの不在で心に隙間を感じつつも、平穏な日常を過ごしていた。
 そんな折、N.Y各地で正体不明のモンスターが暴れ回る、という事件が発生。
 タイミング良く修行から帰って来たレオナルドだが、リーダー不在の時間が兄弟の心のすれ違いを生む。
 タートルズは再び一致団結し、街の平和を守れるのだろうか?

【感想】
 
 日本かぶれの4匹の亀忍者達が飛んだり跳ねたりする、有名なアメコミが原作の映画。
 全編、カートゥーン的なデザインのキャラクタが活き活きと動き回る、CGアニメーション作品です。
 …が、正直、何の驚きも捻りもない作品でした。
 頑張ってあらすじをまとめまたんですが、これほど面白そうに書けないのも珍しい。(面白そうに思えませんよね?)
 
 いや、個人的には、かなり好きなんですよ。タートルズ
 4人の亀忍者、会話などで性格の描き分けについてはそれなりに良かったと思います。
 ただ、アクション面では、武器の個性を生かした見せ場が無く、別に4人居なくても良いじゃん。。と思ってしまうお粗末さ。身のこなしは大変素晴らしいんですが。
 途中で3人になってもあらすじに影響無いんでは…、と思わせるようでは、こういったヒーローものとして失格だと思います。
 (そういう点ではX-MENファンタスティック・フォーシリーズは脚本が上手ですね)
 
 そして、今作の敵役である『正体不明のモンスター』も、モンスター自体、何が目的なのか不明のまま登場し、別に街の平和を乱すでもないので、どうもパンチが弱い。(あってイタズラ程度の描写しかない)
 乱暴に例えると、街に迷い込んでしまった迷いクマーたんをタートルズが寄ってたかってボコボコにしようとするんだけど、亀忍者の体重が軽すぎる+クマーたんが強いので無傷。ウオーって元気に吼えてる。で、なんか知らないけどゴツゴツした人達が来てクマーたんをボコボコにして連れてっちゃう。
 こういったシーンが何度も繰り返されるんですが、コレを観てどこで『やったぜ!やっぱタートルズはすげーや!』と爽快感を感じろと言うんでしょうか。
 せっかく素材のクオリティは高いのに、脚本と見せ方が下手すぎる感じです。
 
 クライマックスでは、敵の本拠地に攻め入る描写がありますが、ここなんかはヒーローの見せ場である一騎当千の爽快感が味わえる絶好の見せ場であるにも関わらず、敵をヒョイヒョイ避けてあっという間に本拠地に入っちゃって拍子抜け。
 ミケランジェロがスケボーで隠れ家に帰宅する長回しシーンなど、CGならではの見せ場もあるにはあるんですが、全体的なアクションに""タメ""が無く、流れるように終わってしまって食い足りない。どこで盛り上がっていいのかが不明でした。
 
 「あ…、えーと…、運動神経は凄いですね。」くらいしか誉め言葉が無いと言うのは寂しい限りです。
 上記の感想を読んで、それでもなお観てみたい!というタートルズファンの方はどうぞご覧になってみてください。。
 総じて、面白くはないが、ネタ映画になるほど酷くもない、と言う印象でした。

【蛇足】

  • 武装亀、ナイトウォッチ"ャー"の肩幅の広さは評価できる。アクションフィギュアがあったら欲しいっす。
  • 日本へのリスペクト、愛情は至る所から大いに感じました。煙玉とか。
  • 今更だけど、ヌンチャクと棒って忍者の武器なのかしら? サイ(十手)もだけど。