ファイナル・デッドコースター/6点:佳作。レンタルで見て損はない
ファイナル・デッドコースター 選べる!死に様マルチ版 [DVD]
- 出版社/メーカー: 松竹
- 発売日: 2006/12/22
- メディア: DVD
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【あらすじ】
高校卒業のイベントで遊園地に訪れたウェンディたちは、楽しいひと時を過ごしていた。
ジェットコースターに乗ろうとしたウェンディたちだったが、その瞬間、ウェンディの脳裏にコースター脱線事故のイメージがよぎる。
得体の知れない不安に襲われ、パニック状態となるウェンディ。
その騒動で、ウェンディを含む10名の生徒達はコースターを降りる。
直後、予知夢の通りにジェットコースターが脱線事故を起こすのだった。
一命を取り留めたはずの10名だったが、その後、一人、また一人と奇怪な死を遂げていく…
ウェンディは、遊園地で撮った写真に死の予兆が写り込んでいる事を突き止めるが…
【感想】
死の運命に翻弄されるサスペンスホラームービー、第3作。
このアイディア勝負の映画、流石に3作連続レビューともなると、差別化して書くことが難しいですね。
今回は、第一作の監督の作品、と言うことで、あっけらかんとした2作目に比べ、じめっとした作風の作品になっていました。
余りにも不穏すぎる導入部の雰囲気や、後半かなり感情的、かつ、直接的に殺しに来る死の運命などに、1作目の面影がちらつきます。
しかし、何故か本作では、前作、前々作で積み上げた設定(法則)が『無かった事』として扱われており、シリーズファンの方は少し肩透かしを食う作りになっていました。その反面、単純に本作単独での鑑賞はし易くなっているので、好みの問題でしょうか。
なんというか、2歩戻って1歩(別の方向に)進む、と言う感じ。
乱暴に言えば、本作があってもなくてもシリーズが成り立つような、微妙な立ち位置の作品になっています。
今回の見所は、あらすじにある通り、偶然撮った写真が"予兆"として扱われる点。
オカルト色が強くなった点、こじつけ臭い点を差し引いても、前作までのモヤモヤよりは具体的で面白かったです。
ただ、見せ場的な面では、すべてにおいて2作目からのパワーダウンは否めません。
発端となるコースターの事故シーンは、場面が夜と言うこともあってイマイチ迫力不足。
肝心の死因についても、『ハズシ』と演出の緩急がいまひとつで、ビックリすることはあっても面白さに繋がっていない印象。
くどいほどの予兆演出が仇となり、登場人物が死ぬべきときに死ぬべくして死ぬ、と言う感じでした。(ゲシュタルト崩壊)
2作目にあった勢いは影を潜め、なんだか元気が無くなった印象の作品でした。
まあ、なんだかんだ言って面白さ的にはいことは面白かったので、このシリーズが好きな方、興味のある方はレンタルでご鑑賞になってみては?
【蛇足】