オープン・ウォーター/3点:お金と時間の無駄
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- 発売日: 2005/11/16
- メディア: DVD
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【あらすじ】
とある夫妻が、長期休暇を利用してダイビング・ツアーへ参加する。
夫妻を含む観光客13名を乗せたボートはダイビング・ポイントへ到着。夫妻は美しい海の中、時間を忘れて楽しいひと時を過ごすが、帰ろうと思って海面へ浮上した時、そこにボートの姿は無かった…
すぐに救助が来るさ、と、楽観的に救助を待つ二人だったが…
【感想】
ダイビング中、ちょっとした手違いで海のど真ん中に置き去りにされたら?実話ベースで作成された、CG、特殊技術未使用、アイディア勝負の一発低予算映画です。(続編がありますが…)
新人映画監督の登竜門、サンダンス映画祭で物議を醸した作品だそうです。ダイビング経験のある方はかなり、そうでない方はそれなりに『身近な恐怖』を味わえる映画でした。
ただ、ストーリーはあらすじに書いた通りで、映画的な見せ場、意外性は皆無でした。起転承承承承承承承承承結と言う感じ。最初の十数分で山場が訪れ、あとは夫婦が醜くいがみあってみたり、思わせぶりな救助フラグに期待してみたり、海洋生物の脅威に怯えてみたりと、その後は延々と絶望感を味わうだけの作品でした。
その甲斐あって、楽しめる(?)絶望感はなかなかのもの。赤の他人の過失で放り出されたのに、赤の他人の助けを待つしかないという不条理感。海の恐ろしさは嫌、と言うほど体験できます。作品の時間はたったの"79分間"なのに、なぜか5時間くらいに感じられるのが何よりの証拠でしょう。
また、常に波にゆられる不安定なカメラワークも相まり、鑑賞後は船酔い状態も味わえるおまけつき。人間ってやっぱり地に足をつけて生きる生き物なんですよね。
好んで不快感を味わいたい、そんなマゾヒスティックな貴方にオススメの作品です。個人的には、この映画を観るよりも何か別の事に使ったほうが有意義だと思いますが。
【蛇足】