スウィング・ガールズ/7点:良作。映画館で観ても損はない
- 出版社/メーカー: 東宝
- 発売日: 2005/03/25
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【あらすじ】
舞台は東北の片田舎。野球部を応援中のブラスバンド部が集団食中毒となってしまう。
一人難を逃れた中村は、次の試合までに即席ブラスバンドを立ち上げる為、補修組の落ちこぼれ女子高生達に声を掛ける。その結果、集まったのは17名。仕方なしにこの人数で演奏できる、ビッグバンドジャズの練習を開始するのだった。
サボリの口実でバンドを始めた彼女らだったが、徐々にビッグバンドジャズの魅力に引き込まれていく…。
【感想】
ビッグバンドを通じて成長する少女達を描いた、青春コメディ。
コメディ部分については、『作ってる』感じが強く、あざとい印象も受けるのですが、田舎ののんびりとした、澄んだ空気感のせいでそんなに気になりません。邦画にしては、鼻につく様なうそ臭さの少ない、良い映画でした。あざとい恋愛要素が無いのもポイント。むしろ余韻があって丁度良いと思いました。
一時は解散したメンバー達が、一つの目標に向かって再度集まっていく、と言う超王道シナリオなんですが、やっぱり良いものは良い。と思わせる作品でした。分かっていても、クライマックスの演奏シーンは鳥肌立ちます。音楽って良いですね。
一点、苦言を呈するなら、一致団結してからは、余り障害らしき障害がなくポンポン進む点、でしょうか。実際、出演した彼女達は、楽器演奏に関して素人の状態から、この映画の為に血のにじむような練習をしているはずなのですが、劇中での練習シーンはモンタージュ手法でダイジェストっぽくすっ飛ばすのみ。(上達経緯の説明すらない部分もある)単純に練習すればするだけ上手くなる、ってもんでもないでしょうに、勿体ない。
全体的に、人間関係によるトラブルばかりをクローズアップして、練習シーンの扱いがおろそかになっている様な印象を受けました。たしかにドラマとしては正解かもしれませんが、楽器演奏をテーマにするなら、もう少し練習シーンに焦点を当てるべきだったのでは?と思います。
…とは言っても、彼女達の成長を我が事のように無邪気に喜べるのも確か。総じて、毒っ気ゼロの爽やかなドラマ作品でした。
日々のガス抜きに、元気の出る作品として未見の方はご覧になってはいかがでしょうか?
【蛇足】